ワーファリンの副作用:出血、催奇形性

ワルファリン(商品名:ワーファリン)は、いわゆる血液をさらさらにするお薬です。深部静脈血栓症(DVT)(血栓性静脈炎ではありません)や、心房細動(Af)からの脳梗塞(心原性脳塞栓)予防として用いられます。

ただし、必ず知っておくべき副作用があります。

なお、医療関係者用に、大学病院のブログ記事もリンクしておきます。
オステオカルシン(ビタミンK依存性蛋白)とグラケー
ビタミンK依存性蛋白:凝固因子、プロテインC、電撃性紫斑病
PT(PT-INR)とは? 正常値、ワーファリン、ビタミンK欠乏症

ワーファリンの副作用

1)出血:これは抗血栓療法のお薬の宿命です。やむを得ないところです。

2)催奇形性:ワーファリン特有の副作用です(なお、同じく血液をさらさらにするお薬であるアスピリンには催奇形性の副作用はありません)。



さて、催奇形性の副作用ですが、これは極めて重要な留意点です。

特に若い女性では、最大限の注意が必要です(通常、若い女性の方には、ワーファリンを内服していただくことはありません)

副作用の内容は、骨(軟骨)形成不全です。

ワーファリンはビタミンKの拮抗薬なのですが、そのためにビタミンK依存性蛋白である「オステオカルシン(骨を作るのに必要)」の活性を落としてしまいます。


ワーファリンは、ほとんど全ての科で使用される可能性のあるお薬ですが、
催奇形性の副作用を絶対に忘れてはいけないのです。


<ワーファリンのリンク集>

【ワーファリンの位置付け】
【抗血栓療法の種類】アスピリン、ワーファリン他
【抗血栓療法、抗凝固療法、抗血小板療法】意味が違う
【ワーファリンとワルファリン】商品名と薬品名
【血液をさらさらにするお薬】研修医は大丈夫?

【ワーファリンの歴史と雑学】
【ワーファリン(血液さらさら薬)の歴史】牛の奇病
【ワーファリン命名の歴史】
【ワーファリン(血液さらさら薬)の雑学】殺鼠薬

【ワーファリンの内服法】
【ワーファリンの内服時間】
【ワーファリン】内服(のみ)忘れ

【ワーファリンと食事の注意】
【納豆の豆知識】入院中の食事メニューとワーファリン
【納豆の是非?】ワーファリン、アスピリン、血栓

【ワーファリンの副作用】
【ワーファリン】催奇形性(副作用)

【ワーファリンの将来】
【ワーファリン】望まれる次世代のワーファリン

【心房細動とワーファリン】
【心房細動と脳塞栓】ワーファリンそれともアスピリン?
【心房細動と脳塞栓】ワーファリンです!

【ワーファリンとプラビックス】
【プラビックスとワーファリンの違い】

【PT-INR】
【PT-INRのリンク集】




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pt-inrの正常値

このブログに検索でご訪問いただく場合に、最も多い掛け合わせの一つが、「PT-INR」と「正常値」の掛け合わせです。

PT(PT-INR)とは?:大学病院のブログもリンクしました。

なぜか小文字の「pt-inr」を検索ワードに使用される方が、大変多いですので、今回の記事の小見出しはあえて小文字にしてみました。

さて、抗凝固療法治療薬であるワルファリン(商品名:ワーファリン)によるコントロールを行っている時は、血液検査を定期的に行う必要があります。


出血の副作用が出ないかどうかのチェックは、以下2つのいずれかを用います。

1)トロンボテスト(TT)(正常値>100%以上):
疾患にもよりますが、通常、10〜20%にコントロールします。

2)PT-INR(正常値 1.0):
疾患にもよりますが、通常、2〜3にコントロールします。
なお、INR2はTT17%、INR3はTT9%です。


ワーファリンが効いているかどうかのチェックは、私は以下を用いています。

1)プロトロンビンフラグメント1+2(F1+2)(正常値 50〜170 pM):
正常値よりも低いレベルになることを目指します。



ということで、PT-INRの正常値は1.0です。

ただし、ワーファリンを内服されている方で、PT-INRが1.0ということであれば、
ワーファリンは全く効いていないということになります。




以下のリンクに、PT-INR関連の記事をまとめてみましたので、よろしければ、ご参照くださいませ。


PT-INRとは(ワーファリン):これも大学病院のブログです。


【ワーファリン】INR vs.トロンボテスト:R

【ワーファリン】INR、トロンボテストで良い?:R

【ワーファリンの血液検査と内服量】INRとトロンボテスト:R

【アスピリン、ワーファリン、プロトロンビン時間】

【PT-INR、正常値】検査、ワーファリン、関連記事


<推薦> 図解シリーズ:血栓症の臨床へ ← クリック!

<参考> 深部静脈血栓症のリンク集

<参考> ワーファリンのリンク集

<参考> アスピリンとワーファリンの使い分けのリンク集


血栓止血の臨床ー研修医のためにー

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PT-INRと、トロンボテストの正常値(100&200%)

「トロンボテスト 200」

上記の検索でこのブログを訪問していただいた方がおられますので、記事にしておきたいと思います。

トロンボテスト(TT)と言うのは、ワーファリン(ビタミンKの拮抗薬)という抗凝固薬を内服してしている時に、コントロールが適切かどうかをチェックするための検査です。

正常値は、100%以上です。ただし、インターネット検索をしてみましたら、トロンボテストの正常値は、70〜130%と書いている記事が多いことに驚きました。70〜130%でも間違いではないと思いますが、トロンボテストは100%以上になりますと制度が極めて悪くなりますので、実は100%も200%もあまり変わらないのです。100%も違うのに信じられないと思われるかのもしれませんが、100%以上のような高値では精度は極端に低下するのです。

一方で、トロンボテストは低値レベルでは極めて精度が良好です。6%と、16%ではまるで意味合いが変わってきます。10%しか差はないにもかかわらずです。トロンボテストはそういう検査なのです。

ワーファリンコントロール時には、トロンボテストは10〜20%位にコントロールすることが多いです。このあたりに良好な精度があるように種々の条件設定を行って作りあげた検査がトロンボテストです。

ワーファリンコントロール時の世界標準の検査は、PT-INRですが、管理人はトロンボテストの方を愛用している点につきましては、既に記事にさせていただいた通りです。

(補足)
トロンボテストという命名法、特にテストと言う響きから、何か特殊な検査ではないかと勘違いされることがありますが、中身はPT(プロトロンビン時間)と極めて類似した検査です。私たちは%のデータした見たことがないと思いますが、実は凝固時間の検査なのです。検査部では、%ではなく秒のデータも持っています。

凝固時間が短い検体(早く固まる検体)は、秒が短く、%が大きいです。
凝固時間が長い検体(なかなか固まらない検体)は、秒が長く、%が小さいです。

トロンボテストは、VII、X、IIというビタミンK依存性凝固因子を総合的に評価する検査です。ワーファリンを内服しますと、ビタミンK依存性凝固因子活性が低下するために、トロンボテストの%が低下します。

なお念のためですが、PT-INRの正常値は1.0です。

PT(PT-INR)とは? 正常値、ワーファリン、ビタミンK欠乏症大学病院のブログ記事をリンクしました。

PT-INRとは(正常値、PTとの違い、ワーファリン)?:同上。

ワーファリン:経口抗凝固薬、PT-INR:同上。



血栓症の臨床リンク集へ(全95記事) ← クリック(ワーファリン関連の記事は、No.15~46)

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ワーファリンとAPTT(PT-INR)

「APTT延長 ワーファリン」

上記の掛け合わせ検索で、このブログを訪問していただいた方がいらっしゃいますので、記事にしておきたいと思います。

ワーファリンは、ビタミンKの拮抗薬です。血栓症の治療薬として頻用されています。
このお薬は、適切に用いませんと効果がなかったり、逆に出血の副作用が出たりします。ですから、治療中のモニタリングがとても重要です。

このモニタリングには、PT-INRを用いています。

ワーファリンは、ビタミンKの拮抗薬ですので、凝固VII、IX、X、II因子といったビタミンK依存性凝固因子が低下します。この、VII、IX、X、IIは半減期が短い順番です。ですから、ワーファリン内服のようにビタミンK欠乏状態では半減期の短いVII因子が最初に活性が低下します。

プロトロンビン時間(PT)、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)という凝固検査がありますが、PTはVII、X、V、II、I因子を反映し、APTTはXII、XI、IX、VIII、X、V、II、I因子を反映しています。そのため、半減期の短いVII因子を反映するPTは、ワーファリン内服によって敏感に延長します。

APTTもワーファリン内服により延長しますが、PTほど敏感ではありません。

と言うことで、ワーファリン内服中のモニタリングに用いているのは、APTTではなくPTなのです。



関連記事

PT-INRの記事リンク集

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【ワーファリン(血液さらさら薬)の雑学】殺鼠薬

一つ前の記事からの続きです。

ワーファリン(ワルファリンとも言う)は、
深部静脈血栓症や肺塞栓などの血栓症に対して使用される、
いわゆる血液をさらさらにするお薬です。

ただし、過剰投与しますと、出血してしまいます
(牛の血が出る奇病につきましては、前の記事で書かせていただきました)。


実は、このワーファリンの過剰投与による出血を利用して
あることに使われています。



何と、ワーファリンは、殺鼠薬にも用いられています。


ワーファリンの含まれた殺鼠薬を食したネズミは、
眼底(目の奥の視神経がある網膜部分)に出血します。

そうしますと、ネズミは目が見えなくなって、
光を求めて、明るいところに出てきます。

暗いところ死亡したネズミは駆除しにくいですが、
明るいところに出てきたネズミは、駆除しやすいという訳です。


人間の知恵は尽きることがないようです。



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【納豆の豆知識】入院中の食事メニューとワーファリン

入院中の食事には、食事療法のための、さまざまなメニューがあります。
たとえば、糖尿病食、高脂血症食、肥満食、塩分制限食、潰瘍食などなど。

これらの食事メニューに混じって、「納豆禁食」というのがあります。
これは、ワーファリンを内服している患者様のための食事メニューです。

ワーファリンというお薬は、血栓症の予防を目的に使用される重要なお薬です。


このワーファリンはビタミンKの拮抗薬なのです。
一方、納豆は超大量にビタミンKを含んでいます。

ワーファリンによる治療を行っている患者様が、納豆を食してしまいますと、
ワーファリンの効果が一瞬にして消えてしまうため危ないのです。




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【ワーファリン】内服(のみ)忘れ

患者様から、よくご相談をうけます。

「ワーファリンをのみ忘れたらどうすれば良いのですか?」

ワーファリンは、コントロールをしっかり行う必要のあるお薬です。
のみ忘れはいけません。

しかし、人間ですから、1年のうち何回はのみ忘れがありえます。

私は、のみ忘れに気がついたら、絶対に1日分を抜かすことなく、すぐに内服するように指導しています。

そして、少しずつ本来の内服時間に戻すようにします。

たとえば、午後2時に内服している患者様が、午後8時に内服忘れに気がついたとします。
その場合は、すぐ午後8時に内服していただきます。
翌日には、午後6時に、さらに次の日には午後4時に、さらに次の日には午後2時に内服するという具合です。


もちろん、内服忘れをしないのがベストであることは言うまでもありません。



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【ワーファリン】INR、トロンボテストで良い?

ワーファリンは、静脈血栓症(深部静脈血栓症、肺塞栓)や、心房細動からの脳塞栓の発症予防のために用いられている、抗凝固療法治療薬です。

いわゆる血液さらさらにするお薬です。

血液をさらさらにするお薬としては、アスピリンという抗血小板治療薬もありますが、ワーファリンとアスピリンの使い分けにつきましては、右サイドカテゴリーからアスピリンvs.ワーファリンの記事をご覧いただければと思います。

さて最近、ワーファリンのコントロール方法に関連した検索でこのブログに入っていただく方が多いですので、補足しておきたいと思います。

ワーファリンの使用量が適切かどうかにつきましては、PT-INRや、TT(トロンボテスト)でチェックするのが一般的です。疾患にもよりますが、通常は下記のコントロールを目指します。

PT-INR:2〜3
TT:10〜15%
(正確には、INR 2がTT 17 %、INR 3がTT 9 %に相当します)

ただし、上記のコントロール方法は、ワーファリンが効いているかどうかのチェックというよりも、ワーファリンの副作用である出血が出ないかどうかのチェックとしての意義の方が大きいと考えています。

つまり、INR3以上、TT10%未満では出血の副作用に注意が必要になります。
INR3以上、TT10%未満のコントロールがいけないという意味ではありません。

病気によっては、INR3以上、TT10%未満のコントロールが必要なことも多々あります。しかし、出血の副作用に対する注意が必要です。


さて、それではワーファリンが効いているかどうかのチェックはどうすれば良いでしょうか?

専門家の間でも一定の見解はないようです。


私は、INRやトロンボテストとともに、プロトロンビンフラグメント1+2(略称:F1+2)を用いています。

低いほど、ワーファリンのコントロールは良好と考えています。
F1+2の正常値は、50〜170 pMですが、正常値よりもっと低下していた場合(0〜50)には、ワーファリンのコントロールは良好と考えています。
逆に、F1+2が300を超えるようだと、ワーファリンの効果は不十分かも知れません。

ただし、このF1+2によるチェック方法は、理論的には優れたコントロール方法ですが、世界中で認められている方法という訳ではありませんので、あしからず。



【ワーファリン】INR vs.トロンボテスト:R

【ワーファリン】INR、トロンボテストで良い?:R

【ワーファリンの血液検査と内服量】INRとトロンボテスト:R

【アスピリン、ワーファリン、プロトロンビン時間】

【PT-INRの正常値とコントロール域】ワーファリン


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<参考> 深部静脈血栓症のリンク集



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【ワーファリンの血液検査と内服量】INRとトロンボテスト

ワーファリン(ワルファリンとも言う)は、血液をさらさらにするお薬です。
医学的には、ワーファリンによる治療のことを、抗凝固療法と言います。

主に、深部静脈血栓症、肺塞栓、心房細動(心房細動からの脳梗塞=脳塞栓)
などの血栓症に対して用いられます。

ワーファリンは特効薬なのですが、しっかり効いているかどうか、
逆に効きすぎていないかを定期的にチェックする必要があります。


血液検査で、PT-INRや、TT(トロンボテスト)でコントロールするのが一般的です
疾患によってコントロールする強さは変わってきますが、上記のような疾患であれば、以下のコントロールが良いです。


PT-INR:2〜3
TT:10〜15%
(正確には、INR 2がTT 17 %、INR 3がTT 9 %に相当します)


このコントロールにするためにワーファリンの量を増減するのですが、
相当の個人差があります。

1日2錠でコントロールされる患者様もおられますし、
1日8錠使用してようやくコントロールされることもあります。

しかし、これは単に体質の違いです。

ワーファリンの内服量が少ないから軽症という訳ではありませんし、
ワーファリンの内服量が多いから重症という訳でも全くありません。


それぞれの体質に、ワーファリンの量を合わせてあげるという考え方です。


患者様に、今日からワーファリンを増やしますね、と申しあげますと、
「えっ? 病気が悪くなっているのですか」
というご質問をうけることがよくありますが、そういう訳ではありません。

その時の体質に、ワーファリンの量を合わせてあげるだけです。


1日3.5錠と3錠の交互など、
かなりきめ細かなコントロールが必要になることが少なくありません。



【ワーファリン】INR vs.トロンボテスト:R

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【アスピリン、ワーファリン、プロトロンビン時間】

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【ワーファリン】望まれる次世代のワーファリン

ワーファリンは、いわゆる血液をさらさらにするお薬です。

アスピリンも血液をさらさらにするお薬ですが、ワーファリンとは対象疾患が異なります。もし、よろしければ、後でこのブログの右サイドカテゴリーの、アスピリンvs.ワーファリンに入っていただければと思います。



ワーファリンは、静脈血栓症(深部静脈血栓症、肺塞栓など)の予防や、心房細動の血栓症予防に必要不可欠な、大事なお薬です。

ただし、INRやトロンボテストで、定期的に血液検査をしなといけませんので、あまり好まない臨床家が多いのも事実です。

また、納豆を食べれないなどの制約もありますし、他のお薬との相乗効果や相殺効果などが多数あり、いろいろ面倒です。


そういう意味でも、次世代のワーファアリンが求められています。


ワーファリンは、第二次世界大戦よりも以前に開発された大昔からのお薬です。
その大昔のお薬が、いまだに光輝いているというのは凄いことではあります。

しかし、そろそろ次世代のワーファリンが欲しいところですね。

実は、現在、いくつかの候補となりうるお薬が開発中です。




【ワーファリン】INR vs.トロンボテスト:R

【ワーファリン】INR、トロンボテストで良い?:R

【ワーファリンの血液検査と内服量】INRとトロンボテスト:R

【アスピリン、ワーファリン、プロトロンビン時間】

【PT-INRの正常値とコントロール域】ワーファリン



<参考> 深部静脈血栓症のリンク集






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