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血栓症の臨床(図解)72:エコノミークラス症候群(ロングフライト血栓症)

血栓症の臨床(図解)シリーズ
・血栓症の基礎:1234567891011121314
・抗血栓療法:15161718192021222324252627
・アスピリン vs. ワーファリン:
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・深部静脈血栓症/肺塞栓(DVT/PE):
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深部静脈血栓症(DVT)、肺塞栓(PE)と関連して、ロングフライト血栓症に関する興味ある報告をご紹介させていただきたいと思います。

上図は、2006年に、Lancetという超一流誌に報告された結果です。

ロングフライト血栓症は、エコノミークラス症候群とも言われたように、狭い席に座っていると下肢をあまり動かさないため、下肢の筋肉ポンプが働かなくなり下肢に血液がよどむ→下肢静脈に血栓ができやすくなる。というものです。

しかし、エコノミークラスでなくても、ビジネスクラスなどゆったりとした座席であっても、やはり深部静脈血栓症や肺塞栓を発症することがある点は、以前から指摘されていました。このため、エコノミークラス症候群という言い方は適切ではなく、ロングフライト血栓症という命名法が登場した経緯があります。

さて、上図の研究では、3群に分類した比較が行われています。
1)ロングフライト群:8時間のフライトです。
2)長時間映画鑑賞:8時間におよぶマラソンムービーです。やはり、8時間、下肢を動かさないことになります。
3)通常の生活。

1)と2)は、下肢を動かさない状態という点では共通しています。

検討項目は、TATF1+2と言った凝固活性化状態、Dダイマー(DD)という凝固・線溶活性化マーカーです。

大変興味あることに、ロングフライトでは、TAT、F1+2、DDが大きく上昇する人がみられたのに対して、長時間映画鑑賞ではこれらのマーカーの上昇はほとんどみられませんでした。もちろん、通常の生活でもこれらのマーカーの上昇はみられませんでした。

つまり、ロングフライトで深部静脈血栓症や肺塞栓になりやすい理由は、下肢を動かさないことが理由ではなさそうだということになります。

この論文では、低圧性低酸素血症の状態が血栓傾向の原因ではないかと考察されています。
さらに検討すべきことが残っているように思いますが、従来の考え方を覆したという意味で、極めてインパクトのある研究内容ではないかと思います。


(続く)

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